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2007年9月7日 日本経済新聞

【次世代医薬原料 糖鎖、ペプチドで代替】

大塚製薬など、抗がん剤などに


大塚製薬と静岡県立大学、フランス国立衛生医学研究所(INSERM)などの共同研究チームは、次世代医薬品の原料となる糖鎖の代替物を簡単に作製する技術を開発した。動物実験で悪性黒色腫のがん細胞の成長を抑えることに成功した。 副作用が少なく治療効果の高い薬を実現するため、がんや感染症に関係のある糖鎖を探し出す研究が盛ん。ただ糖鎖の構造は複雑で、既存装置では一グラム作るのも至難の業。製剤化には数トン規模で生産できなければならず、実用面で糖鎖創薬は壁にぶつかっていた。

大塚製薬などは、たんぱく質が数個集まったペプチドの中から、目的の糖鎖と同じような機能を持つものを見つける手法を考案した。特殊なバクテリアにさまざまな種類のペプチドを一種ずつ付け、目的の糖鎖を認識する抗体と反応するものを識別する工程を繰り返し、類似した構造のものを選び出す。

実際に皮膚にできる悪性黒色腫にかかわる糖鎖「GD3」に類似したペプチドを作製。マウスに投与すると、体内でGD3の抗体ができていた。また別のマウス実験では、がんの成長を抑制できた。糖鎖代替ペプチドがワクチンや治療薬に応用できる可能性が確かめられたという。ペプチドの種類が決まれば構成するたんぱく質が分かる。たんぱく質はDNA(デオキシリボ核酸)から簡単に作れるため、糖鎖と同様の機能を持つペプチドの量産は難しくない。

▼糖鎖
主にブドウ糖が樹状につながった生体分子。途中で枝分かれする複雑な構造をしているため、合成が難しい。 細胞の表面に存在し、たんぱく質や脂質と結合している。ほかの細胞やホルモンとくっついて生体内の情報をやりとりする。 がんや感染症などさまざまな疾病に関連すると考えられており、病気の早期診断や新薬の開発を狙った研究が盛ん。

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