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ピロリ菌:抑制物質合成に成功  弘前大:サンスターと研究提携協定

2007年8月8日 毎日新聞

しあわせのトンボ:人はみんな多面体=近藤勝重

高校時代の生物の時間、自分の血液型を調べる授業があり、「AB」の判定が出た。以来ずっとそう思い込み、後年、AB型の父親が病気で輸血が必要となった時も、急いで病院へ向かった。
ところが病院での検査で「A」と言われ、驚いた。その時、医師からAをABと見誤る理由の説明を受けたが、よくは覚えていない。
ともあれぼくもいいかげんで、Aだと言われれば、なるほどそんな性格かもしれない、などと思ったものだった。それまではAB型だから、タイプ的には……などと思っていたのに、である。
ところでそういう血液型の性格分析については、さらに後年、いろいろ取材して、あれはあれで人間心理の機微を突いてはいるが、血液型で性格を分析するなどということはとてもできるものではないと思うようになった。
専門家の話を要約すれば、血液型をABO式で4分類できるのは細胞の表面の糖鎖とかかわるたんぱく質の一種をつくる遺伝子によるということであった。しかし人間の2万余の遺伝子を考えれば、たったそれだけの遺伝子で性格が決定づけられるとはとうてい思えない。
それに眠れる遺伝子が多いとも聞くと、この先、それらの遺伝子が目覚めた時、その人にどんな特性がもたらされるかわからない気がする。それやこれや考えると、人間は多面体であって、さまざまな面を併せ持っていると見るのが自然なように思えるのである。
人間は変わる、変えられるということも、そう考えれば納得のいくことで、自己改革は大小それぞれのレベルで可能であろう。たとえば小さいレベルでは、盆踊りの輪に初めて加わって楽しかったとなると、それまでの尻込みする性格にも多少の変化があるかもしれない。
ある脳科学者が「脳はどんなささやかなことであっても、初体験が大好きなんです」と話してくれた。
いつもの通勤コースとは別の道を歩いてみる▽白から柄もののカラーシャツに替えてみる▽女性なら髪形、口紅を変えてみる――そんな小さなこと一つでも、脳は喜ぶらしい。
忙しい、忙しいと言っている人にかぎって、いつも同じことを繰り返したりしているものだ。臆(おく)せず何かにトライする。その意欲があれば、本来は多面体であるあなたの、また違った一面が表れるのではなかろうか。(専門編集委員)

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