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ヒトゲノムの塩基配列の解読を目的とする「ヒトゲノム計画」は1984年に提案され、1991年から始まり、ついに2003年4月14日に全ての解読作業を終了しました。
ヒトゲノムの解読により、それまでDNAが人間の日々の細胞活動をコントロールしていると考えられていましたが、実はそれ程コントロールしていないことが明らかになりました。

ポストゲノム そこで、免疫システムや生命のなぞを解く鍵を握っていると考えられている糖鎖が、ポストゲノムとして脚光を浴びるようになってきたのです。

糖鎖は、通常、細胞のたんぱく質とつながり、「糖たんぱく質」として存在しており、一つの細胞に500から10万存在しているため、その情報量は無限大でそう簡単に解明ができるものではありません。

ですから、糖鎖の構造は複雑で研究が難しく、これまでは国際的にも研究がほとんど進んでいませんでしたが、ヒトゲノムの解読の作業終了を受けて、「糖鎖」に対する研究が本格的に動きはじめました。

日本でも2000年1月31日の読売新聞1面に、「糖鎖の機能を解明し、構成する糖の組合せを変える薬品を開発できれば、難病の早期発見や治療が飛躍的に進むことが期待できる」としながら、「国が27億円を投じて、官民一体となって糖鎖の研究を始める」と報道されたり、また有名な科学誌である『NEWTON』でノーベル賞受賞の田中耕一氏(島津製作所)が、「予防医学のために糖鎖の研究を発足させた」と公表しました。

現在、医学分野の最先端の研究テーマは、「ヒトゲノム」からポストゲノムである「糖鎖」へと移ってきているのです。

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